僅か5年で全国トップクラスのイルミに!

伊豆ぐらんぱる公園
伊豆ぐらんぱる公園

2015年、人気観光地として知られる静岡県伊東市に施設開園50周年を記念して大規模イルミネーションが登場したイルミネーション。初開催で使用された球数は約210万球。近年はイルミネーション戦国時代と言われるほど数多くイベントが誕生しているが、その規模感で東海エリアに大きな衝撃を与えた。その後、圧倒的な勢いで約600万球規模へと一気に拡大。「伊豆高原グランイルミ」と題し、伊豆の夜に新しいエンタテインメントの価値を創造し夜に年間20万人もの人々を呼び込む地域の起爆剤となった。単に球数が多いだけのイルミネーションでは人の心を掴むことはできない。そこで人気の理由を探るべく、演出や魅力に深く迫ってみた。

規模だけではない、大人も遊べるアイデアの宝庫

伊豆ぐらんぱる公園
伊豆ぐらんぱる公園

一見、規模感に期待は高まるものだが、見た目での球数の違いは分かりにくい。実際に関東近辺の大規模施設と比べても数百万球の比較では満足度に大きな違いは出ないのだ。しかし同施設では球数を最大限生かしながらも、演出的魅力を極限まで引き出している。例えば、カラフルなLEDを余すところなくグラウンドに敷き詰めつつ、光を何層にも重ねる装飾する。さらに全ての光回路を分けてプログラムをすることで、同じエリアの中でも多彩な色の変化が可能で、様々な光の点滅や動きによって展開の予想がしにくいイルミネーションショーに昇華しているのだ。その代表例が2019年のメインエリアで実現する「三大・光のショー」。工場夜景や港の風景が立ち並ぶ、「グランビジョンショー」、リズミカルな楽曲とともにランタンやイルミが踊りだす「光と音のショー」。3つ目は興奮度MAXの「フルカラーレーザーショー」である。

“眺める”ではなく“遊べる”鑑賞スタイルへ

伊豆ぐらんぱる公園

もうひとつ人気を博している理由が、鑑賞スタイルの多様性。眺めるだけのイルミネーションでなく、体感型へと定着させた。例えば、「ジップライン」は上空を観客が滑空しながらイルミネーションを俯瞰で楽しめ、「ナイトレインボー」はイルミネーショントンネルの中を滑りながら楽しめる。そのほか、カートに乗るタイプ、ロボットに搭乗するタイプ、トランポリンで飛ぶタイプなど、体感アトラクションに溢れている。子どもはもちろん、友達同士やカップルなど大人にも大人気だ。このような体感型イルミネーションは全国的にも稀有な存在である。新たに2019年は恐竜が潜むエリアが登場し、もはやイルミの枠組みを大きく超える新たな存在となった。