日本のイルミネーション文化を牽引

なばなの里

LEDの普及以降、冬の風物詩として全国各地で発展を遂げてきたイルミネーションイベント。これほど国内で広まった理由としては、LEDのコストダウンや環境配慮への意識など様々だ。その時代の流れにおいて、街中や商業施設の賑わいづくりを目的にした装飾型の無料イベントから、屋外観光施設の閑散期対策として有料で実施しているというイベントも増加した。その先駆け的存在が「なばなの里」である。2004年頃から100万球以上の大規模で実施し、毎年球数と共に拡大。新たな夜のエンタテインメント文化を一般へと印象づけた。年々規模の拡大を続けてきた同施設は、球数だけの多さではない次のステップにも一足先に挑戦。今では全国から注目を浴びるほどの認知度を誇っている。そこで人気の理由を探るべく、同施設が持つ魅力をご紹介しよう。

時代を先行くパフォーマンスNo.1演出

なばなの里

毎年、園内奥のメインエリアにおいて、「天の川」「光のお花畑」「オーロラ」「富士と海」など様々なテーマでイルミネーション演出を展開。2011年には新しい光や演出技術を取り入れて大胆なリニューアルを実施した。「日本の四季」をテーマに展開されたメインのイルミネーションは、これまでの光演出に斬新なアイデアを加えることで常識を覆した。それは質の異なる光を組み合わせる手法だ。投光器の照射光とイルミネーションの発光によって、リアリティと奥行きのある立体的な大平原が表現された。さらに一本の樹木に対する光の二重演出は、まるで本物の樹木がそこにあるかのような、極限まで自然に近い美しさ。以降、世界遺産・富士やナイアガラの滝など、自然に近いイメージを具現化するために日々奮闘している。2016年のテーマは「大地」。サバンナをはじめとした世界中の絶景を組み合わせ、一つの物語を創り出している。

日本の美意識が創り出す“借景”

なばなの里
なばなの里

なばなの里の魅力はイルミネーションの演出技術だけが魅力ではない。園内の中心には大きな池を有しているが、あらゆる場所から計算し尽くされた借景が楽しめるのだ。例えば、幅5m、長さ120m、日本一の長さを誇る水上イルミネーションを正面から望めば、背景には教会ライトアップが瞬き、まるで海外にいるような借景がフォトジェニックに望める。一方、紅葉のライトアップを行っている鏡池では、池の背景に照らされた樹木ライトアップが水面に反射。凛とした姿の日本庭園を眺めているように、情緒豊かな和の風景を創り出している。極めつけはメインエリア。展望スペースから眺めれば、目の前に広がる壮大な風景をバックに、鑑賞者のシルエットが風景の中に溶け込んでいるのだ。幸せそうなカップルやご夫婦、はしゃいでいる子供達やグループのシルエットを見ているだけで、愛情に満ちあふれたコミュニケーションを感じられ、自身の気分も次第に高揚してくるだろう。